それでは、腹水には一般的にどのような治療法が有るのでしょうか。今回は、腹水の病院治療として代表的な利尿剤や穿刺の他、近年広まりつつ有るCARTなどの治療法をご紹介いたします。

 

腹水を患った際の一般的な病院治療

腹水を患った際の一般的な病院での治療として挙げられるのがこの4種です。

  1. 食事療法 水分・塩分制限
  2. 投薬(利尿剤・ステロイド・抗がん剤・アルブミン点滴)
  3. 腹腔穿刺
  4. 腹水ろ過濃縮再静注療法(CART:Cell-free and Concentrated Ascites Reinfusion Therapy)

 

食事療法 水分・塩分制限

食事療法などでは自己管理が非常に重要となり、すぐに効果がでるものではなく、日々の心がけから少しずつ取り組む療法となります。

軽度で初期の腹水で有れば継続して取り組むことで悪化の防止に繋がりますが、中度〜重度の腹水の場合、食事療法だけでは充分とは言えません。

 

投薬・腹腔穿刺

病院での治療として最も多いのが、利尿剤・アルブミン点滴・腹腔穿刺です。

ただ、これらは一時的には改善されますが、対処療法であって、腹水が起きる原因を改善しているわけではありませんので、多くの方は、一度腹水を抜いてもまたすぐに溜まってしまい、再び腹水を抜くという繰り返しに陥りがちです。

また、身体への負担も大きく、腹水に含まれる水の成分には本来身体に必要なアルブミンをはじめとするタンパク質などの重要な栄養素も含まれております。腹腔穿刺は、腹水を抜くと同時にアルブミンも抜けてしまうため、身体への負担が非常に大きく、栄養低下が腹水の悪化につながる事もあります。

 

腹水ろ過濃縮再静注療法(CART)

近年ではCART療法と言われる治療法が広まって来ています。このCART療法の正式名称は腹水ろ過濃縮再静注療法(CART:Cell-free and Concentrated Ascites Reinfusion Therapy)と言います。

CART療法は腹腔穿刺を行い、その抜いた水を破棄するのではなく、細胞や細菌を取り除き、アルブミンやタンパク質など本来体内にあるべき成分だけを濾過して濃縮した上で血管内に点滴で戻すという治療法です。

腹水の腹腔穿刺の新たな治療として注目されている療法ですが、濾過に時間がかかることや点滴の際にアレルギー反応などが起きる事が報告されており、現在ではまだ限られた施設でのみ行われている状況です。

また、CART療法は画期的な治療法であるものの腹腔穿刺と同様で、腹水の原因となる根本的な解決にはなっていない対処療法の為、一度CARTを行っても再び腹水が溜まってきますので、繰り返しの治療が必要となってしまう事が多いのが実情です。

 

以上が、病院での主な腹水治療です。

 

腹水を患った場合の病院での治療は主に対処療法となりますので、一時的な腹水からの回復治療は得意な反面、根本的な腹水の回復は治療法の性質上、苦手な側面があります。

 

医師 村上
一時的な対処療法も重要ですが、それだけに頼らず、そもそも、その症状が出ない様な体づくり・体質改善も重要です。

 

そこで当クリニックでは腹水の治療に漢方薬をオススメしております。

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北海道 函館生まれ 昭和53年3月 東京医科大学 卒業。昭和62年10月医療法人木村病院 勤務。平成1年10月 東京医科大学 客員講師。平成10年3月ホロス松戸クリニック開設。漢方栄養医取得。漢方医として病気の治療を行う。主に癌や腹水、肝硬変等、難病の漢方治療を得意とする。 現代医学と東洋医療の融合である統合医療を行う医師