腹水の原因は様々です。

癌や肝臓病などから進行し腹水症状が現れることもあり、そのような場合には適切な治療を施す事が急務となります。

このページでは腹水の様々な原因をご紹介いたします。

腹水の原因とは

腹水とは腹腔(腹部の内臓がおさまっている所)に過剰に水が溜まる症状です。少量であれば、自覚症状も無く、病院でも腹水と診断されることもありませんが、大量に貯留することで、お腹が膨らみ腹部が強く張ってきます。

また、腹水の貯留は多臓器を強く圧迫するため、呼吸困難、腹部の痛み、食欲不振、嘔吐などがあらわれる事もございます。基本、病院の検査ではCT、MRI、血液検査などから判断し腹水貯留と診断されます。

 

腹水の原因となる病をいくつかご紹介いたします。

肝臓癌 膵臓癌
胆管癌 がん性腹膜炎
C型肝炎 肝硬変
アルコール性肝炎 肝臓疾患全般
細菌性腹膜炎 腎臓病
腹膜播種 栄養失調

これらの疾患から

  • 体内炎症による腹膜の浸透圧異常
  • 肝機能障害によるアルブミンの減少
  • 腎機能障害による水分代謝障害
  • 肝硬変、癌に伴う栄養失調、治療に伴う貧血

このような症状の弊害が生じることで、腹水に進行してしまうのです。

 

それでは、腹水に至るまでの主な原因3つを詳しくご紹介いたします。

 

原因1、血液中の栄養状態・アルブミンの低下

この時に重要なポイントとなるのが、アルブミンです。アルブミンはタンパク質の1つで血管の中の水分量を保ったり、余分な水分を血管に取り込む役割りをしています。

 

※血液検査結果ではALBという項目で基準値は4.0以上です。

例えば、癌を患い抗がん剤治療を行うと副作用や食欲不振等で身体の栄養状態が低下すると血液中のアルブミンも低下します。アルブミンが低下すると血管内の水分が血管の外に滲み出してしまい、これが腹水の症状として現れるのです。

アフリカ難民で栄養失調の小さな子供がテレビなどで報道されるシーンを見たことが有る方は多いかと思いますが、手足がやせ細っているにも関わらずお腹だけポッコリと出ています。これは栄養失調が原因で腹水になっている為です。

 

原因2、腹膜炎など炎症性の腹水

炎症性の腹水は滲出性(しんしゅつせい)の腹水とも呼ばれ、何らかの原因により腹腔内で炎症がおこり、その結果として腹水がつくられます。

炎症性の腹水となる原因としては腹膜炎(腸管由来、外傷性、膵炎関連)、腹部腫瘍、慢性肝障害、猫伝染性腹膜炎などが挙げられます。

 

原因3、肝硬変から腹水に

腹水は肝硬変から起きる事があります。
肝臓は身体の栄養を蓄え、また解毒の働きを行っています。肝硬変になると肝臓が固くなり、血液の流れが滞ります。また、アルブミンは肝臓(肝細胞)でのみ作られます。

その為、肝硬変になるとアルブミンの量も低下することから血液中の水分が腹腔内へ滲み出してしまうのです。その為、肝硬変が悪化すると腹水も患ってしまう患者様は少なくありません。

 

医師 村上
原因となる症状を見極めることが、腹水の根本解決に重要です。

 

これらの原因をしっかりと見極め、自分自身で腹水の原因を把握・自覚することが大切です。

 

腹水の症状

そんな腹水ですが、実際に腹水になると現れる症状としては主に5つあります。

お腹の膨張

血液中から流れ出た液が腹腔内に溜まり、ひどい場合だとお腹がパンパンになります。また、へその出っ張りが起こることもあります。

脚の浮腫

腹水患者様の多くが脚の付け根や足首への浮腫が見られる様になります。

食欲不振

お腹がパンパンに膨張することで内臓(胃)が圧迫されると食事も摂れなりまた、吐き気をもよおすことも多いのです。食事が取れないにも関わらず体重が増加するという不自然な状況が起こることもあります。

息切れ

腹部が膨張し肺が圧迫されると、少し動くだけでも息切れしたり、動くこと自体が億劫になります。

冷えや倦怠感

血液循環の悪化や体内の水分過多になると身体の冷えや倦怠感などが起きます。

 

医師 村上
このように腹水になると様々な症状が現れます。心理的には体力が低下することで気力の低下なども起きてきますので、気持ちが続く内に効果的な治療や対策を講じることが急務となります。

 

腹水の漢方治療はこちら

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北海道 函館生まれ 昭和53年3月 東京医科大学 卒業。昭和62年10月医療法人木村病院 勤務。平成1年10月 東京医科大学 客員講師。平成10年3月ホロス松戸クリニック開設。漢方栄養医取得。漢方医として病気の治療を行う。主に癌や腹水、肝硬変等、難病の漢方治療を得意とする。 現代医学と東洋医療の融合である統合医療を行う医師